公務員転職のすべてが丸わかり!職種や試験内容と働きながらできる試験対策について徹底解説

転職

あなたは「公務員ってどんな職種があるの?」「転職するにはどうしたらいいんだろう?」と思っていませんか?

キャリアアップのため、安定した将来のためなど、様々な理由で公務員への転職を希望する方も多いでしょう。

総務省統計による転職者数の推移
データ参照:総務省統計による転職者数の推移

2019年に総務省統計局が行った労働力調査では、2010年を皮切りに転職者数が増加し、約351万人もの労働者が新たな職業に就くなど市場が活発化していることがわかります。

これだけ多くの転職者がいるという事実は、これから転職したいと思っている方も勇気づけられるデータですね。

数多くある職種の中でも、「雇用と収入の安定」や「社会的信頼の向上」など労働者に多くのメリットをもたらす公務員は、転職先として人気のある職種の1つです。

この記事では公務員の種類や試験内容、働きながらできる試験対策など転職するために必要な知識を詳しく解説していきます。

記事のポイントまとめ!

  • 官公庁は毎年社会人採用試験を実施している!
  • 社会人が受験できる試験区分は大卒(高卒)枠、社会人枠の2種類!
  • 採用までの流れは『出願⇒一次試験⇒二次試験⇒合格・内定』
  • 併願や効率的な勉強などの対策で働きながら転職活動も可能!

公務員への転職を考えている方には、とても役に立つ内容をお伝えします。ぜひ最後までご覧いただき、転職活動を成功させましょう。

記事執筆者

  • 編集部
  • 転職のホント編集部
転職・キャリアアップについての正しい情報を提供するために、キャリアコンサルタント含むディレクター・ライターチームで記事を執筆しています。常に確度の高い情報を提供するため、人材紹介エージェントとのディスカッション・転職経験者へのアンケートリサーチを綿密に行い記事制作を行っています。

民間から公務員への転職はできる!官公庁は毎年社会人採用試験を実施

民間から公務員への転職はできる!官公庁は毎年社会人採用試験を実施

国や自治体などの官公庁は、毎年社会人採用試験を実施しています。

人事院が公表している2020年度国家公務員採用試験実施状況によると、実際に社会人試験という採用枠で293人中24名が合格しました。

社会人試験の受験資格は40歳未満であることから、幅広い層の労働者に転職のチャンスがあることがわかります。

しかも、年齢が30歳未満の社会人は、他の採用枠でも受験することが可能であるため、実際にはもっと多くの労働者が国家公務員への転職に成功しているのです。

また、国家公務員だけではなく、社会人採用は全国の自治体でも実施されています。

地方公務員への転職者数も考慮すると、公務員全体への転職者数はかなり多いことが予想され、決して不可能な転職活動ではないのです。

転職のホント編集部
この記事を参考に、公務員転職の成功を目指してくださいね!

公務員の種類から目指したい職種を考えよう!

公務員の種類から目指したい職種を考えよう!

一概に公務員と言ってもその種類は多岐にわたります。まずは公務員の全体像を図解で確認しましょう。

地方公務員・国家公務員の構成図

約333万人で構成される公務員は国家公務員と地方公務員に大きく分けることができます。

国家公務員が58万5000人に対して、地方公務員が274万人であることから、総員の約8割を地方公務員が占めている状況です。※上記は令和元年度末時点のデータ

それでは、公務員の種類別に詳しく解説していきます。

国家公務員一般職

各省庁や各地域で働き、主に事務を担う職種です。基本的に国家公務員への転職を考えている方の多くが一般職へ転職しています。

一般職の中でも、総合職という試験枠で採用された職員はキャリアと呼ばれ、日本の将来を担う幹部候補として霞が関内で人事異動を繰り返しながら、若くして政策の企画や立案のような重要案件を任されます。

一方、一般職という試験枠で採用された職員は、政策の企画や立案などの補佐をはじめとした、各省庁の土台となるような仕事内容であると言われています。

霞が関の他、各地域で採用され、先ほど紹介した国家公務員の社会人試験も一般職の一部です。

国家公務員一般職の魅力は、国の中枢で直接政策に関わる仕事ができることです。

そのため、「社会人経験を国の政策として実現していきたい!」という志を持つ方に向いている職種と言えるでしょう。

国家公務員専門職

「皇宮護衛官」「国税専門官」「法務省専門職員」「航空管制官」「外務省専門職員」など、各省庁の特定の職種で働く国家公務員です。

一般職のように異なる職種への人事異動はなく、ある分野のスペシャリストとして養成されていきます。

税務署や法務局など各省庁の出先機関があるような職種は各地方別に採用され、国家公務員ながら住民のサービスとも密接に関わる部分がある仕事内容です。

一般職に比べて社会人試験は多くありませんが、実施はされているので転職は不可能ではありません。

専門職の魅力は、スペシャリストとして1つの職種を極めることができ、退職まで知識を活用しながら仕事を続けられることです。

「この仕事をしたい!」という強い意志があり、すでに転職先を決めている方に向いている職種です。

地方公務員都道府県職員

各都道府県で採用され、都道府県内の市町村を束ねる管理的な事務を担う職種です。毎年社会人試験が行われており、幅広い労働者が試験対象となっています。

国と市町村の連絡調整や市町村で対応できない事務の補完、市区町村をまたぐ大きな政策を立案・実施するなど、業務の幅が最も広いのが特徴です。

数年おきに全く違う分野に移動することも多いことから、ゼネラリストが求められる傾向にあり、都道府県内全体が異動の対象となります。

都道府県職員の魅力は、国が決めた方針に則り地域の実情を加味しながら現実的な政策として実施できることです。

「市町村よりも大きな枠組みで住民のために働きたい」という思いがある方に向いています。

地方公務員市町村職員

各市町村で採用され、もっとも地域住民に密着した業務を担う職種です。

試験は自治体ごとに実施されるため、試験日が重ならなければ近隣市町村の併願も可能となっています。

また、社会人試験も活発に取り入れられているので、国家公務員や都道府県職員よりも転職が成功する可能性が高いと言えるでしょう。

一度採用されると定年まで同じ自治体で働き続けることになります。採用先で暮らす地域住民の声に耳を傾けながら、より充実して安定した暮らしを提供することが役割です。

市町村職員の魅力は、住民に寄り添った政策の実施によって、直接手助けをしてあげることができたり、自治体を盛り上げる過程を肌で感じられることです。

「人の役に立ちたい」「支援を必要とする人の手助けをしたい」という思いがある方に向いている職種です。

絶対に抑えておくべき!図解でわかる公務員になるための道筋

絶対に抑えておくべき!図解でわかる公務員になるための道筋

公務員に転職するためには、試験についての情報を押さえておくことが重要です。

この項目では、公務員試験の流れや試験内容について解説していきます。

公務員試験の流れ

国家公務員も地方公務員も基本的には図のような流れで試験が進行します。

公務員試験の流れ

一次試験は一般教養や論文のような学科試験、二次試験は面接や集団討論のような人物試験です。

社会人からの転職を考えている方は、まず大卒(高卒)採用区分か社会人採用区分のどちらで出願するかを考えましょう。採用区分の違いは以下の通りです。

採用区分 大卒(高卒) 社会人
受験資格 大卒(高卒)の新卒者だけではなく、年齢要件を満たす既卒者と社会人も対象。一般的な年齢要件は30歳未満ですが、近年年齢要件は拡大されている。 民間企業などで就労経験のある方が対象。年齢要件は40歳未満~55歳未満など幅広いが同一企業で〇年以上就労という要件が設定されている。採用者数は多くないが、組織活性化のため即戦力として期待される。
試験内容 一次試験(学科)、二次試験(人物)を経て合格・内定に繋がる。どちらかというと学科試験に重きを置き、合格ラインに達することで二次試験への道が開かれる。 一次試験(学科)、二次試験(人物・経験)を経て合格・内定に繋がる。受験先によっては、あらかじめプレゼン資料を提出するなど、人物・経験試験が重要となることが多い。
実施時期 毎年4月~10月に一次試験が開始される。各職種で開始時期は異なり、同じ職種でも二次募集があるなど、年間を通して数多くの試験が実施されている。 主に毎年9月~10月に一次試験が実施される。基本的に試験は各職種1回のみ。
採用人数 採用区分の中で最も出願者と採用人数が多く、予定採用数が公表されている。 出願者と採用人数は比較的少なく、人数が明記されず若干名と記載されている場合がある。

まず突破しなければならないのが学科試験

公務員に転職するためには、職種を問わず学科試験を通過する必要があります。

特に大卒(高卒)区分で受験する場合は学科試験の点数が非常に重要となってくるため、しっかりと対策をする必要があります。

イメージしやすいように学科試験の内容を簡単に解説するので参考にしてください。

教養試験

教養試験は一般知識(公務員として仕事をするために必要な知識)と一般知能(仕事をするために必要な能力や理解力)という2つの分野から構成される公務員試験で必須となる筆記試験です。

さらに一般知識は人文科学や社会科学、一般知能は数的処理や文章理解といった科目に細分化され、職種により違いはありますが、基本的には合計40問の問題を制限時間内に問いていきます。

専門試験

専門試験は大卒国家公務員や都道府県職員、一部の市町村で実施される試験です。行政事務系、人間科学系、技術系の3つから受験する職種によって受験科目が決められます。

専門科目は受験する職種によって回答方式が異なり、一般的に40問の問題を回答していくことになります。

適正試験(SPI)

自治体の中では適性試験(SPI)を実施することもあります。

SPIは能力と性格を測定することができる試験として多くの企業で導入されており、公務員として適正な能力と性格を有しているかを判断する材料としても活用されています。

テストの概要は、短い制限時間内に出てきた問題を正しく理解し、処理することが求められるというものです。パソコンやマークシートで実施します。

社会人採用試験は民間での経験が重視される試験科目がある

労働者として一定の経験を持った方を採用する社会人試験は、現場の即戦力としての雇用を目的としています。

そのため、経験や能力を審査する試験科目が設定されていることが多く、労働者としての経験を行政にどう生かせるかという点を特に重要視しています。

例えば、東京都のキャリア採用(社会人採用)試験では、二次試験でプレゼンテーションという科目が設定され、令和2年度は以下の課題で試験が実施されました。

「あなたが、東京都職員になったら、当該採用区分に求められる専門性や経験を生かして、都政にどのような貢献ができると考えていますか。あなたが、民間企業等で培った専門的な能力や職務経験上の実績を十分に踏まえ、具体的な提案をしてください。」

引用:東京都キャリア活用採用選考

「あなたが受験しているとしたら、どのように回答しますか?」

社会人経験がある受験者なら、このような問いはどの自治体でも必ず聞かれるので、自身の経験と知識を整理して今一度どう貢献することができるかを考えてみるといいでしょう。

働きながら公務員に転職を成功させる3つのポイント

働きながら公務員に転職を成功させる3つのポイント

社会人が公務員に転職するためには、公務員試験の要所要所でどんな対策をとるかが肝心です。

この項目では出願、一次試験、二次試験の3つの要所において重要となるポイントを解説します。

(1)出願:試験日程が異なる希望転職先に併願する

公務員試験は4月の国家公務員総合職から始まり、9月には地方公務員の募集が実施されるなど職種によって採用試験の日程は異なります。

参考までに2021年度の公務員試験日程は下記のようになっていました。※現時点で日程が終了していますのでご注意ください。

試験区分 一次試験 二次試験 合格発表
国家公務員総合職 4月25日 5月23日 6月21日
国家公務員一般職 6月13日 7月14日~8月2日 8月17日
国家公務員社会人経験 9月5日 10月13~10月22日 11月16日
東京都1類B採用(大卒程度) 5月2日 6月2日 7月13日
東京都キャリア採用 9月19日 11月6日~11月14日 12月10日
横浜市(大卒程度) 6月20日 未定 8月中
札幌市(社会人) 9月26日 11月下旬 12月上旬

この他にももっと多くの自治体がありますが、一次試験と二次試験の日程にはかなりばらつきがあることがわかります。

絶対ここじゃないといけないという理由がない方は、試験日程の重ならない自治体に併願することで多くの転職チャンスを得ることが可能です。

(2)一次試験:得点配点の高い科目を中心に勉強する

公務員への転職を考えているということは、現在民間企業などで働きながら挑戦したいと考えている方も少なくないでしょう。

そのような方は、仕事と試験対策の両立を図っていかなければなりませんが、勉強時間などの確保は簡単なことではありません。

そのため、時間を簡単に確保することができないからこそ勉強する教科を広げて深堀しすぎないことも重要です。

実際、一次試験として実施される筆記試験の内容には毎年得点配分が高い科目の傾向があり、このポイントをうまく活用することで効率的に得点を稼ぐことができます。

例えば教養試験には、数的処理と文章理解という科目がありますが40問中2つの科目だけで50%前後の問題数を占めます。

専門試験では、ミクロ・マクロ経済学、憲法、民法、行政法という4科目だけで50%以上の問題数となっているのです。

6割~7割の正答率で合格となる公務員試験ですが、逆に言うとこれらの科目だけで合格点の8割程度を満たすことになります。

普段の仕事が忙しい社会人の方は、特に得点配分の高い科目を中心に勉強することをおすすめします。

(3)二次試験:社会人としての経験が行政にどう役立つかをアピールする

試験区分を問わず、履歴書に記載した経歴からあなたが社会人から公務員に転職しようとしていることがわかります。

ここで最も重要視するポイントは、「あなたを採用することで経験やスキルを活かし行政にどう貢献できるか」ということです。

あなたは一般の新卒採用者とは違い、労働者として社会の荒波に揉まれ人間として成長した経験を持っています。

ここで試験官の方に「採用後のビジョン」と「一緒に働きたいと思わせる」ベネフィットをしっかり伝えることによって、公務員に転職できる可能性がグッと上昇するでしょう。

まとめ:今からでも公務員への転職は間に合う!試験対策のポイントを抑えて希望の職種に転職しよう

30代、40代でも公務員への転職は現実的に可能です。今から転職準備を始めようと考えている方でも十分間に合います。

ただ、一口に公務員と言っても様々な職種があり、職種や採用区分ごとに試験内容が異なることが分かったと思います。

転職のホント編集部
この記事の4つのポイントをしっかり抑えておこう!

記事のポイントまとめ!

  • 官公庁は毎年社会人採用試験を実施している!
  • 社会人が受験できる試験区分は大卒(高卒)枠、社会人枠の2種類!
  • 採用までの流れは『出願⇒一次試験⇒二次試験⇒合格・内定』
  • 併願や効率的な勉強などの対策で働きながら転職活動も可能!

まずは、希望の職種を見つけるために「こんな仕事がしたい」「経験を生かせる職種はなんだろう」という視点から考えて、試験対策を進めていきましょう。